ちさっチャオ夫人の マイホームにっき

マイホームを考えてる人に読んでもらいたいブロ。

本編 第5回 「夫人、軍配を上げる」



北洲と話し合いが始まる前、きくりんに宿題を出された。1日のスケジュールと、家の中の家具家電のサイズを全部書いてきてください。と。

「えぇ…めんどくせぇ…」

田舎の偏差値60の高校に入れるくらいには真面目に人生やってきた私とツレ、宿題はちゃんとやる。

しかしこの面倒な宿題が、北洲のイメージを大きくあげる材料になるのであった。

真面目なツレは、家に関する本をいろいろと読んでいた。ある評価の高い(amazonで)本に、「間取りから考えていくのではない、生活動線から考えていくことが大事」という文言があった。

住友林業では、すでに何度も話し合いを重ねて、図面も何度か訂正してもらったりしていた。それを母に見せたところ

「なんかこれジャマ、これ将来動かしたくなったらどうするの? 」

と、ダメ出しばかりされた。すごく良い間取りに仕上がってきたなと思っていた夫人は、最初は嫌な気持ちになった。しかしよくよく考えれば母の言う通り。
そのまま営業担当者に伝えて、少し直してもらったりしていた。その時点での間取り上の不安点は

⚪︎ダイニングテーブルを置かないプランだが、置きたくなった時に置けるスペースがない
⚪︎テレビを設置するための腰壁が、生活動線上邪魔なのではないか
⚪︎キッチンの横にトイレがある
⚪︎二階の子供部屋2部屋がなんか勿体無い 

などがあった。

一方、その時点で北洲の図面はまだ出ていなかった。我らの生活スタイルや家に対する要望などの聞き取り、図面ができるまでは実例見学をすすめてきた。

実例見学では、どこのお宅も、「北洲大好き」が溢れていて、何より家を愛しているのがよく分かった。よう喋る夫婦ばかりだった。

中には、明らかに普段は無口そうなのに、家の話だけはめちゃくちゃする、みたいな旦那さんがいたりした。
さらに、北洲オーナーは、契約してからも、家が建ってからも、建てて10年以上経っていても、展示場や見学会に参加する人が多いことが分かった。


7月某日、ついに、北洲の図面が出る。

見る。

北洲からも、住友林業からも、その次の日までに、ハウスメーカー決定を頼まれていた。そんなの無理だろと思っていた。そもそも北洲は図面一回だけ見て決めろと?

北洲のきくりんには、「とりあえず、今日明日、考えてみます」と言って話し合いは終わった。


が、その日の北洲からの帰りの車の中

「決まったね」

「決まったな」

「北洲、、だわ」

「北洲、、だな」

その瞬間、張りつめていたものがほどけた。我ら夫婦は、はしゃぐばかりだった。何この鮮やかな大逆転。

とは言っても、お互い言わなかっただけで、その1週間ほど前から、気持ちはかなり北洲に寄っていたことが分かった。 


この日を境に、我らはガチホクシャーへと変身していくのである。

次回 「夫人、グッドエイジングゥ」