本編 第4回 「夫人、セイトゥーマイセルフ」
北洲ハウジング、初の実例見学会。
目的のお宅に近づいてきて、地図を確認する………必要はなかった。
だってちょっと遠くからでも「あ、あれだ」って分かるもん。
立ち並ぶ家の中で際立っておしゃれな大屋根の家があった。ザ 北洲。
「絶対ここだろ」
住んでから4年目、若い夫婦と小さいお子さんの3人家族の家だった。お庭、玄関アプローチからもう北洲。奥さんは美人で旦那様もイケメン。家とヒトがお似合いだった。
●外観の衰えのなさ
周りの家も同じ頃に新築したということで良い比較になった。北洲のお宅は昨日建てた?くらいのレベル。
他のお家はやっぱり雨水の垂れた後とか、汚れとかだいぶ目立つ。
●家の中もオシャレ
展示場にひけをとらないセンス。塗り壁最高。塗り壁じゃなければオシャレ度3割減くらいになっちゃう。
(まあ住んでる人がこういう人だからなぁ…)
●勾配天井の寝室。展示場とは色々と違うはずだが全くガッカリしない。(毎日ここで寝てるのか羨ましいぜ)
●キッチンのカップボードや洗面台がシステム製品じゃない。奥さんが可愛いのを自分で探したり、担当者さんに相談したりして、大工さんに取り付けてもらったとのことだった。(オリジナリティ〜!)
当たり前だとは思うが、大手ハウスメーカーだと指定以外の製品を持ち込まれるのはまあまあ嫌がられるそう。
●夏場、冬場でも電気代が安い
断熱性にとにかく自信があるという北洲。そこに24時間換気システム(標準仕様)が加わり、エアコン代はあまりかからないとのことだった。(そういや7月なのに全くムシムシしない)
さらに、洗濯物は中に干すのが普通になり、外に干すことはなくなったとのこと。(虫レス!)
●ぶっちゃけたお値段
なんでも聞いてイイよスタイルで喜んでなんでも話してくれたご夫妻。
北洲についてはデザイン先行のイメージを勝手にもっていたのであまり気にしていなかった家の性能。
「冬あたたくて夏涼しく洗濯物は外に干さない」(つまり虫レス!)
これがマジでマジだということが、その後何軒か行った実例見学会で確信するのであった。
北洲で建てたお宅の夫婦、どこもよう喋る。彼らを「ホクシャー」と名付けた。
この頃夫人は珍しく悩んでいた。
それまで気持ちはもう住友林業だった。そもそも申し込み金なる5万円を払ってしまっている。
住友林業の家はハイクオリティで床の高級感が圧倒的で営業担当者もかなり信頼できて何の文句もない。
ツレも住友林業の気持ちでいたはず。北洲の株が爆上がりしていることを口に出したらもう後には引けない感があった。まだシーソーゲームをしていてほしかった。
その頃のワレワレの口癖
「まあ、まだ、五分五分だよね」
次回 「夫人、軍配を上げる」